不況期には、人事制度などを安易に変更しない、ということも重要なポイントになる。制度をつくったり、変更したりするのは、状況が落ち着いてからで十分である。不況下での制度変更は長期の視点によって行われないことが多く、景気が回復すればまた変更しなければならないことになる。多くの場合、不況下の制度変更は従業員の不安を増大させて終わるものなのだ。それよりも、不況期に考えなければならないのは、「制度に、真の意味での中身を入れる」、つまり「いったんつくった制度を現実を見すえながら補強する」ということである。
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たとえば、この数年の好況時に、育児と仕事の両立を進めるために、育児期間中の時間短縮や在宅勤務などの制度をつくった企業は多かったと思う。この制度を好況時には納得して受け入れた現場も、事業が厳しくなるとたちまち反対するということがあるのではないか。